RCI マルチタイムフレーム

マルチタイムフレームでRCIを見ると相場の動きがよく分かる!

マルチタイムフレームってなーに??

マルチタイムフレーム(「分析」をつける場合もあります)とは、チャート分析において、短期足から長期足まで複数の時間足のチャートを分析して、売買戦略を立てる考え方のことです。

英語の「Multiple Time Frame Analysis」を略して「MTF分析」とも呼ばれています。

1つの時間足だけで為替相場を分析をすると、その時間足だけの値動きしか把握することができません。

しかし、短期的には下降トレンドだとしても、もっと長期の時間足で見ると上昇トレンドが継続中ということもあります。

こうした場合に、マルチタイムフレーム分析を行うと、再度上昇に転じる可能性を考慮に入れながらトレードができます。

一般的なマルチタイムフレームは、週足や日足などで長期的なトレンドを把握した上で、4時間足や1時間足といった中期チャートで日々の値動きを確認し、さらに1時間未満の時間足で短期的な値動きを見ていきます。

短期的なトレードをする際には、大きな流れに逆らわない方が良い結果が残せるといえるので、このように長い時間足から短い時間足へと順に見ていき、売買戦略を立てることが推奨されています。

って、教科書どおりのことを書きましたが、ぶっちゃけ、FX初心者にマルチタイムフレーム分析を薦めても頭の中がこんがらがって、FXへの苦手意識が植えつけられてしまう恐れがあります。

「でも、マルチタイムフレーム分析は超大事だから・・・、難しくても、時間足の違う複数チャートを見ないとね!」って、ベテラントレーダーの多くの方はおっしゃいます。

でも、パソコンも触ったことのない、FXという言葉の意味はおろか、「ドル円」ってなーに?っていう初心者。

まだ、10代、20代の初心者なら頭も柔軟で対応できますが、40代、50代、それ以上の年齢のFX初心者が、いきなりパソコンを2画面見ながら・・・って、長い人生の中で、パソコンが苦手だったり、「為替」とか「ドル円」とかそういう言葉や、そもそも、「株」などの投資もやったことのない中高年のFX初心者に、若い人が簡単に吸収してしまう知識を、同じように学んでください!っていうのが、そもそも間違っていると思います。

私も今でこそ、FXを始めて15年ほどになりますが、FXの存在を知ったのが30代半ばだったので、中高年トレーダーに近い立場でした。

だから、同じFX初心者でも、頭が柔軟で経済的にも、独り身で自由の効く若い世代と、脳の処理能力も低下し始め、家族を持ち、日々の生活へお金も掛かり、余裕資金の少ない中高年とでは、置かれている立場も、残された時間も異なるわけです。

マルチタイムフレーム分析を否定する気はないけど、どう取り入れるかが初心者には重要!

マルチタイムフレームはぶっちゃけ、凄く大切です。

っていうか、マルチタイムフレームの思考がないと、FXで勝つことは極めて難しいと思います。

なぜ、マルチタイムフレーム分析が重要視されるの?

為替相場の動きは波のように流れるとともに、大きな波に小さな波は飲み込まれる!

為替相場は、その時々の相場参加者の思いの積み重ねで形成されます。

その思いが多い(大きい)方に相場は流れます。

正直、経済・景気の良し悪しや、政府の思惑など無視されます。よく経済ニュースなどで解説されますが、結果論の後付けです。

たまたま、経済・景気の動向と合致したり、政府の思惑と同じ方向に動く場合もありますが、為替相場に参加する人々の心理・思惑は、「売買で儲ける」これに尽きると思います。

最近、1998年以来、24年ぶりに実施された政府・日銀の為替介入による一時的な円安のストップぐらいは、意図的なものですが、6兆3499億円もの為替介入(9月29日から10月27日)を行っても実際には、流れをほんの一時的に止めるのが精一杯でした。

結局、介入によって、円高方向に流れが少し変わったものの、劇的な変化はなく、またじりじりと円安方向に向かいつつあります。

身もふたもないですが、為替相場とはそういうものだと思います。

この点が、株相場との大きな違いだと思います。

株式の場合、銘柄、つまり、その株式会社、一つ一つの良し悪しが吟味され、株価が付きます。その株価が上がらなければ、基本的には損失を被るわけですし、破産・倒産すれば無価値になります。

一方、為替は、各国の通貨が一対のペアになって形成されるので、実質、その国が存在する限り安泰ですし、何よりも、買いでも、売りでも利益を得られます。

理由ははっきりしています!

例えば、今、日本では、対ドルで「円安」と呼ばれ、日本の経済や国民の生活を危惧して、介入のような対策も実施されていますが、これが、一方では、ドルにとっては「ドル高」であって、アメリカにとって、そう悪くない状況にあります。

アメリカ人が、日本のモノを安く買えるし、日本への旅行も安く行ける!など、悪くはありません。
ただ、世界経済が輸出と輸入で成り立っているので、急速に一方に為替相場が動くことは、世界経済のバランスを崩してしまうので、経済の均衡を保つ意味でもアメリカも全面的に円安を指示しているわけではないというわけです。

マルチタイムフレーム分析に話を戻しますね!

私がお伝えしたいのは、マルチタイムフレーム(MTF)という言葉が独り歩きして、何でもかんでも「MTF」でひとまとめにくくってしまっているところに危惧を感じます!

そして、何よりも危惧されるのが、FX初心者が「MTF」を入れて考えることでの「目線のブレ」です!

目線のブレについては、恐らく、ベテラントレーダーとFX初心者とでは、思考・感覚に想像以上のギャップがあります。

そのギャップとは、手前味噌ですが、野球歴の比較的長い(部活歴10年、ほか社会人で数年)私が、野球で例えると、野球の練習は、軽いランニング、準備運動のあとの「キャッチボール」と「トスバッティング」からが定番の練習への入りになります。

これらが野球の基本中の基本!

野球を始めて数年もすると、ボールを投げて、キャッチして、返球する!

この3つの動作が一連の流れで身体に染みつきます。

その3つの動作をするのに頭を使わずに、自然にできるようになります。

これが、野球を始めた頃はまったく違います。

まず、ボールの投げ方から・・・

・握りはどうしたら良いのか?
・腕をどういう風に動かしたら良いのか?
・手首のスナップは?
・ボールを離すときの場所と勢いは?
・利き腕と反対の左腕の動きは?
・投げるときの足の向きや動きは?

次に、キャッチする場合・・・

・どういう捕り方をすればいいのか?
・身体の動き、足の運び
・キャッチするときのグラブの向きは?
・グラブのどの場所でボールを取れば良いのか?

次に、捕球したあとの返球について・・・
・捕ってからのグラブと利き腕の動きは?
・返球する際のステップは?

以上、キャッチボールという基礎的な部分で、たった3つの動作だけでも、野球を始めた頃は一つずつ頭の中で確認しながらでないと上手くいきません!

これが数年もすると、キャッチボールはおろか、試合に出て「投げて、守って、打って、走る!」
難しいサインの交換など、戦略を練りながら試合をするようになります!

それをごく自然に毎日やっているのが、プロ野球選手です!
プロとはいかないまでも、甲子園を目指す高校球児も相当なレベルで自然に野球をしています。

この野球を、FXトレードの世界に当てはめてみると、FX初心者に、ベテランのFXトレーダーが「マルチタイムフレーム(MTF)をしないとダメです!」とか言っても、まずはチャートの画面を一つ確認して考えることに頭の中がいっぱいいっぱいで、複数の時間足の異なる画面を見ながら、戦略を考えるなんてこと、到底できません。思考回路が慣れていないんです。

「それは、初心者がベテランになるまで仕方がないことで、時間を掛けなければならないです。」とか言われると、FX初心者は気持ちが萎えちゃいます?!

結果、自動売買とかで楽に稼ぐ!とか、安易で、ある意味で間違った道に進んでしまうと、身も蓋もありません。

「FXの自動売買」については、別の機会にお話しますが・・・

私は「FXの自動売買」に否定的なスタンスです!
って、話し出すと紙面を割いちゃうので・・・またの機会に!

FX初心者がマルチタイムフレーム分析(MTF)を取り入れるもっとも簡単でストレスのない手法は?

MTFと一言で言っても、移動平均線のMTFとか、ボリンジャーバンドのMTF、そして私が使っている「RCIのMTF」とか・・・

MTFは、インジケーターの数だけ存在すると言っても過言ではありません。

それらをいかに厳選するかも大事ですが、それよりも何よりも、複数画面でマルチタイムフレーム分析を行うのではなく、一つの画面に落とし込むことが、FX初心者のストレス軽減に繋がります。

私が、常々思うのは、複数の時間のチャート、複数チャートの監視は、稼げるベテラントレーダーが、より稼げるチャンスを得るために行うものであって、FX初心者は、一つのチャートをしっかり見るようにしましょう。

そして、その一つの画面の中で、MTF分析ができるようにMTF対応のインジケーターを組み込みましょう!

その方が、値動きに敏感に反応できるし、トレードの判断での迷いも減ります。

FX初心者は、複数のチャートを見ることで損失を被る可能性がUPすることを知ってましたか?

マルチタイムフレーム分析だから複数のチャートを見るのがよい?FX初心者は頭がこんがらがるだけ💦

目線をあちこちに動かすことによる混乱!

複数のチャートを広げて、さらにベテラントレーダーにもなると、同時に12通貨とか監視して、その中から売買可能な通貨を探しています。

正直、FX初心者が、多くのモニターでやるマルチタイムフレームとか、複数通貨を監視して、通貨ペアを選ぶことに、私は何のメリットも感じません。
というよりも、FX初心者にはデメリットしかありません。

複数通貨ペアを監視してトレード通貨を決めるような行動は1つの通貨で、勝率、8~9割以上安定的に勝てて、稼げるようになってからで十分です。

「勝率8割って無理でしょ?」っておっしゃる人がいます。

なかには、FXは、「勝率6割でも勝てる!」って豪語する人もいます。

確かに、野球では、打率3割って、凄い成績で、私の尊敬するイチロー選手でさえ、長い野球人生で、打率4割を超えたシーズンはありません。

それは、野球という対戦相手がいるスポーツで、どちらかが1点でも多く得点を挙げれば勝負に勝てるスポーツの中での話です。

FXという世界は、対戦相手がいない、為替市場の中で、自分自身が値動きを分析して、チャンスを見つけて、トレードして価値を積み重ねるものです。

力が同じもの同士が戦い、1点でも多く点を取れば勝つというゲームとは違い、強ければ「全勝」もできるゲームがFXの世界です。

「勝率が6割でも勝てる!」ということは、売り買いによる、「プラスが勝ち」、「マイナスが負け」という中で、利益額と損失額を比較して、勝てるときの利益額を多く、負けるときの損失額を少なくして、勝率が高くなくてもトータルでお金は増えているというマジックです。

そもそも・・・そもそもですよ。

FXは、何も考えずに、上(ロング)か下(ショート)かでエントリーすると、確率5割で勝敗が決するコインの表裏を当てるゲームと同じようなものです。

その5割のゲームを頭を使って、分析して、売買して、たった1割の勝率増しの「勝率6割」で勝てる?!って、それは、イコール「負け」じゃありませんか?

頭をフル活用して、試行錯誤して、やっと1割増しの「勝率6割」って、凄く効率の悪い投資だと思います。

あまりクローズアップされていないようですが、為替分析の手法がどんどん確立されてきた昨今、勝率9割以上を安定的に出しているFXトレーダーが多くいらっしゃいます。

なかなか勝率が上がらない人には、嘘みたいな話ですが、これは紛れもない事実です!

私も当初、「勝率9割」とか聞いたとき、疑いの眼差しで見ていましたが、どうやら事実でした。

といっても、「自動売買」のような胡散臭い手法ではありません。

繰り返しになりますが、私は、「自動売買」で稼ぐことに懐疑的な考えです。

ツイッターやインスタなどで、キーワードを「FX」で検索すると、真っ先に自動売買の紹介の呟きに遭遇します。

恐らく、自動売買の教材を販売する広告ページへの誘導がほとんどです。

自動売買ソフトの販売による広告収入の割合が高いのでしょう。

この前見た、インスタのFX関連のアカウントを検索してみましたが、プロフィール画像の写真が「女性の後ろ姿」になっているFX関連のアカウントが多くあり、どれも似たような内容で、自動売買ソフトの販売サイトへの誘導するものでした。

正直、有益なFX情報を発信されている方々のアカウントが、こういう広告誘導アカウントに埋もれてしまうのは悲しい限りです!

そもそも、本当に自動売買で楽に勝てるなら、FXトレーダーのほとんど、いや、大口や機関投資家も自動売買をこぞって取り入れるはずです。

しかし、そんな話を聞いたことありませんし、自動売買で安定的に稼ぐことは不可能です。

理由は簡単です!

FX、つまり、為替市場は、大衆心理に基づいて動いているからです。

「大衆心理」というと漠然としていますが、人の「感情」や「心」が為替相場を動かしています。

さすがに、人の感情を読み取って動くプログラムは開発されていませんよね!

話が大きく脱線しましたが、FX初心者は、FXに関する情報処理能力の面で、文字通り「初心者」です。

じっくり勉強して時間を掛けていては、「経済的に豊かになる」「稼ぐ」「貧乏生活を抜け出す」という、できるだけ早期に達成したい目標になかなか到達できません。

求められるものは、最短最速、あつかう知識量を必要最低限に絞り、その中で安定的に稼ぐようになることが大切です!

結論として・・・

マルチタイムフレーム分析(MTF)は必要だが、MTFのインジケーターは、1つのチャートに落とし込む!

FX初心者のMTFは、ワンストップで1つのチャートに落とし込むことをオススメします。

理由は明白!

FX初心者が複数のチャートを見ると、頭の中の思考がこんがらがって、逆に適切なエントリーができなくなるからです。

マルチタイムフレーム(MTF)

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